有無を言わせぬ名

28日。続・採点という名の憂鬱を耐える。

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27日。採点という名の憂鬱を耐える。

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26日。John Lowinに関する研究書がやってくる。著者はIndependent Scholarとな。

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25日。昨日同様のペン業務。夕暮れ迫るころ、テリー教授と情熱氏のあいだに、またしても一触即発の空気が醸し出されたので、臨時依頼の良識先生と暗黙の協力で、両者の火種になっている話題にやんわりと水をかけて消化活動にいそしむ。なんとか、事なきを得る。一同解散とあいなったあとで、情熱氏がワシの研究室にやってきて、先ほどの消火活動について謝意を表してくれるものの、情熱氏ご本人のなかではまだ火種がくすぶっている模様なり。アイスクリームでも食べてお腹のなかを鎮火させなさい、と言ったとか、言わなかったとか……。

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24日。某業務でペンを必死に稼働させる。明日やればよいと誰もが認識しているのに、テリー教授が本日中にやらなければ気が済まないらしく、ペン業務を夜9時近辺まで無休でやらされる。気の毒なのは、事務員さんで、われわれが終了するまで待っていなければならない。その事務員さんがワシに哀願のまなざしを送ってくるので、聴いてみると、明日は7時前に出勤して深夜にまで業務が及ぶため、本日はできるだけ早く帰りたいらしい。「エーゴだけなんですけど、どうにかなりませんか」と氏がワシに問う。「テリー先生が……」と返答しかけると、「が」の音が発せられたあたりで、「わかりました」と述べて氏が視界から消えて行く。「テリー」とい名前は、ここでは有無を言わせぬ力をもっているのか。

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22日。歯医者に行く日は雨が降る。

休みをくれ……。