Mr.ドーナツ

N大で授業。昨日のクレームの一件を話すと、みんな大爆笑してくれる。N大はまさしくインテリジェンスの場だ。ついでに、おじいちゃんのために詩の研究書を一冊借り出す。おじいちゃんはまさしくポエティクスの人だ。ベンヤミンを537ページまで読む。寄り道して新発売のドーナツを買い、研究室で3つ食べる。今日のワシはまさしくMr.ドーナッツだ。

その後、18:10から2時間近く会議。最初の30分ぐらい真面目な話をするが、それが終わると、意識は虚空を彷徨いつづける。

ベンヤミンを書く4〉
「私に分かるのはただ、どう見ても歴史のまえでは顔を赤らめるほかはない、ということだけです。(G・ビューヒナー)」(418ページ)

「願いごとをひとつ、そのまま叶えてくれる妖精が、誰にも存在している。だが、自分の願ったことを思い出せるひとは、ごくわずかしかいない。それで、後年になって自分の人生を振り返ったときに、あの願いごとは叶えられたのだ、と分かるひともごくわずかしかいないのだ。」(505ページ)

「というのも、未来を覗かせる力をもっていると語り伝えられる植物があるが、場所にも、同様の能力をもつところが存在するからだ。」(527ページ)

どう見てもドーナツのまえでは顔をほころばせるほかはない……。