鮑という漢字、書けます。

13日。諸々進まず。

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12日。諸々働いている。そのうちのひとつ。非常勤講師の皆々様に自分なりに気をつかってしたためたメールを差し上げたところ、ある方からすぐにご返信を頂戴する。そのご返信には、宛名はおろか差出人名もなく、ただ「時間割は今年と同じですか?」という一文がしたためられていただけだった。メールアドレスから確認したところ、前にも同種のメールをいただいたことがある「泡期にご活躍なさったであろうことがそのお姿から感知できるあの方」であった。天才ご健在。

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11日。近所にあるショッピングモールの食料品売り場に「鮑」が並んでいるのを発見する。ひとつ「2000円」なり。先日食した「バター焼き」の3分の1の値段か……おいおい、なにしてくれとんねん。

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9−10日。伊勢志摩に詣でる。近鉄特急に乗って、お迎えの車に10分ほど揺られ、ついた先の岸辺で船に乗り換えて、5分もせずに(肉眼でも対岸にあることが確認できる)ホテルに到着する。その後、飯を食って、お湯につかって、眠る。夕食時に(ワシではない方の人物が)調子にのって「鮑のバター焼き」を追加オーダーする。メニューには金額が記載されているのだが、それでもオーダーする。おかげで「鮑」という漢字は、これから先もワシの頭のなかに残りつづけるだろう。英虞湾の空には星がたくさんいた。

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5日。『ムロ式.9.5−−答え』@名古屋能楽堂。「行き場を失ったチケットがあるのですが……」と女子学生が言うので、一枚ひきとった次第。「忘れずに来てくださいよ」と前期の終わりに念を押されたので、忘れずに行った次第。能楽堂につくと、件の女子学生が、自分のお仲間たちに「こちらセンセイ」と述べてワシの紹介をはじめるので、あわてて「今日は世を忍ぶ仮の姿だから紹介はよい」と制す。能楽堂に来るのは、オジイチャンと横並びで能版シェイクスピア(『オセロー』だったか?)を観た時以来の二回目だと思う。客席の9割ぐらいは女性だったが、ワシのとなりははみ出るくらいの肉を装填したオジサンだった。それはそうと、これはムロツヨシの一人芝居なわけだが、予想以上に楽しむ。笑いのなかに叙情性を感じる。終演後はひとり足早に帰る。それはそうと、ファンのパワーというのはすごい。

疲れている……。