Much Ado about His Name?

「世界のNinagawa」が亡くなった。それほど熱心に彼の芝居に足を運んだ記憶がないので、もちろん残念な気持ちはあるのだが、「亡くなったのか」という想い以上のものにひたることはない。近年では、『ハムレット』、『オセロ―』、『マクベス』、『フォースタス博士』……を見たぐらいだろうか。

「adoそれ自体よりも、あの名前が本名でなかったということの方がmuch adoになるべき事象でしょ。姓がついてたから本名だと思ったのに、違ったんだよ。ということは、あの名前をあの年齢の男が自分でつけたってことでしょ……」的な話をしたら、「そんな視点からの意見は聞いたことがない」と後輩氏に言われた。

専門的に勉強していることなので、それに悖ることがないように自分なりに誠実にやってみたのだが、実のところ、求められていたのは、専門的なことではなくて、もう少し一般的な内容のものであったりしたのかもしれないと思いはじめて、とてもとても心苦しくなる。もうひたすらひたすら謝るしかない。

ごめんなさい……。