アリエッティ

２日。論述式試験１００枚採点でお陀仏。

＊　＊　＊

１日。え、もう８月ですか。なるほど暑いと思ったわい。ちなみにまだ七部袖着てますが、なにか？

＊　＊　＊

３１日。『……のアリエッティ』を観る。まち針を剣のように腰にさし、洗濯ばさみでポニーテール姿に変身して借り＝狩りに出かけるアリエッティは、ある意味で騎士＝男のようであり、その一方で、アリエッティに関心をよせつつ病弱であるがゆえに、花々が生い茂った庭やベッドに寝そべりながら、本を静かに読むことしかできない美青年は、ある意味で騎士を待ちわびる乙女＝女のようである。ここにはジェンダーの逆転があるのであり、そう言ってよければ、彼らの関係は同性愛的である。美青年が手にする本のタイトル−−『秘密の花園』−−がこのような読解を触発するように思ふ。最後にアリエッティは、美青年から角砂糖を受け取り、そのお返しに、髪を束ねていた洗濯ばさみをあげて、ポニーテールから長髪の姿にもどる。そして、病弱な美青年と別れて行く。角砂糖という家族的絆を示すものをうけとり、借り＝狩り＝男の姿であるポニーテールから長髪の姿にもどることで、彼女は、家族のなかの女の子の位置に復帰して行くことになる。角砂糖と洗濯ばさみの交換は、アリエッティのジェンダー転換を象徴的に示す行為である。このようなことをふたたびツブヤク。

暑いわ……。