サヨナラの近さ

11日。今日も暖かい。「じゃあサヨナラ」と言って別れた女子学生と、5分後に再会する。お互いに苦笑しながらペコリと頭をさげてすれちがう。「サヨナラは別れのことばじゃなくて、再び会うまでの遠い約束……」と、機関銃をもったセーラー服のお嬢さんがその昔うたっていたが、今日のサヨナラは全然「遠く」なかったことになる。ジェフリー・メールマン『巨匠たちの聖痕−−フランスにおける反ユダヤ主義の遺産』(国文社,1987)を古書で購入する。Mehlmanを読了したら、メールマンに遭遇するの巻。

一昨日の文字たちはまだご健在……。

* * *

10日。11月の陽気に逆戻りする。昨日の文字たちは今日1日だけ生き延びるという残酷を経験する。Mehlmanを読了し、忘年会に興じる。「クォーク」という名がジェイムズ・ジョイスフィネガンズ・ウェイク』から採られていることを、物理学者に教えてもらう。

茶碗蒸しが美味……。