メールと柿の彩り

2日。プラトン『テアイテトス』(ちくま学芸文庫,2004)を買って3分の2ほど読む。そのほかCedar Walton, One Flight Downを買い、以前頼んでおいたRos Ballaster, Fabulous Orients: Fictions of the East in England 1662-1785 (Oxford UP, 2005)と蓮實重彦『私が大学について知っている二、三の事柄』(東京大学出版下会,2001)が届く。

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3日。朝、お祝いのメールをいただく。気恥ずかしい。午後、キレイなお嬢さんに柿をいただき、秋を賞味する(たしかに書かせていただきましたぜ!)。2つの出来事に関連性はないが、これらが途轍もなく凡庸な1日に奇跡的な彩りを添えてくれる。ただ、必要とされていない場所にとどまることの無益さが、圧倒的な豪腕で1日の終わりを灰色に染め直していく。この灰色は夜の闇よりも濃い。プチッと断ち切れる音が頭のなかで幾重にもこだまする。『テアイテトス』を読了する。

事実としては、今日で齢がひとつ重なったというだけのこと……。