熱にやられる

今日は快晴。また晴れの周期に入ったと思われる。

昼前に起きる。今日は羊たちに昼食を振舞う約束になっていたので、羊たちと待ち合わせをして、これまで相方と3回行ったあのレストランに向かう。羊飼いと相方が食べたのは、これまでに3回食べたものと同じ(前回の反省からbaked potatoは控える)。一方、羊たちが食べたもののとしては、ステーキが圧倒的に多い。よく食うんですよね、肉ばっかり。

羊たちのなかに、こちらに来て6キロ太ったというものがいる。そっとその羊の食事風景を見ると、ポテトにバターをこれでもかと塗りたくっている。また、6キロの増加もうなづける食べっぷりを披露してくれる。なんとなく、どうやってアメリカ人がメタボリックになっていくのか、わかったような気がする。

今日の午後は羊たちの終了式があるので、食事のあとはちょっとした正装に着替える。羊飼いはここで英語のスピーチをしなければいけないので、前日からナーバスになっている。式は、ボスのスピーチ、有能なインストラクターのスピーチ、羊飼いのスピーチとすすでいく。欧米のフォーマルなスピーチの形態を調べ、日本的な原稿読み上げにならないように、スピーチのあいだは下を向きたくて仕方がない頭に言うことをきかせて、なんとか聴衆の方を向かせる。原稿は丸暗記したつもりだが、やはり少々間違える。

その後、羊たちへのdiplomaの贈呈、こちらに来てから撮った写真のスライド鑑賞、羊たちの代表のスピーチ、羊たちがこの日のために練習してきた出し物(日本語の歌と英語の歌)の披露、別の羊によるスピーチ、ボスたちへのプレゼント贈呈、そして写真撮影で終了する。スライド鑑賞のときなど、これまでの3週間が思い出されて、少しセンチメンタルになるが、羊たちのスピーチを聞いて、それが一変する。羊たちのスピーチも英語で行われたが、英語を話しているとはとても思われないような発音で、聞いている方は誰もが苦笑することになる……なにをいっているのかわからん。

写真撮影をしているときに、改めてボス、有能なインストラクター、悪魔の微笑みをもつ女性、オレゴン大学のナイス・ガイなどと色々お話をする。どの方からも、苦労をなぎなわれつつ「来年も……」と言われる。そして、どのかたにも「maybe」と答える。そりゃあ、1人でなら来年も来ますがね……。それはさておき、みんなとても良い人たち。「日本にくる場合は連絡してください」と、そっと皆に名刺を渡しておく。これで、この人たちともお別れになる……。

式が終わり、1件用事を済ませるためにボスのオフィスへ行ったあと、体調が激変する。体が熱っぽくなり、起きていられなくなる。これ以後、胃のなかのものを空っぽにしたり、羊に薬をめぐんでもらったりしながら、ベットに横になり続ける。そんなわけで、定例のミーティングは失敬する。疲れが出た、っていうやつでしょうか。6キロ太るぐらいの順応性がないといけないですな。

今まででいちばん心をこめて"Thank you"と言った1日……。