タイガーのオマケ

訳がわからぬままに1週間が経過しておった。

週末に出かけた東の京で、夜、町はずれの古書店のまえを通り過ぎる。すると、店先に『タイガー立石のデジタル世界』が野ざらしになっておいてあるのが眼に留まる。どうやら図書館の除籍本のようで分類番号のシールが張られているし、表紙も若干汚れが目立つ。安価だし、これ以上汚れてしまうのが不憫だったので、ひき取っておく。ぶらぶらしたあとホテルに帰りつき本を開くと、「〇〇〇〇様 △△△△△ 一九八五、十一、十二」という手書き文字が網膜にうつる。この本に文章を寄せている方の献呈本であった。不似合いな感情に動かされて行動したら、オマケがついてきた。古書店は完全にこの署名を見逃しとるね。

The Shoemaker's Holidayを読了する。Dekkerは〈物語性〉が強固だな、とあらためて感じる。登場人物の狂態を場面の連続として見せる劇作家もおれば、登場人物を物語の流れのなかに浸して見せる劇作家もおる。Firkが滑稽。

5月終了……。