風花

朝、床屋に行って髪を切る。ワシは床屋と遊園地を苦手としているので、ひどく疲れる。まだ短くできる髪が存在しているだけ良い、と言って自らを鼓舞する。その後研究室に行く。なんとなくやる気がでないので、相米慎二監督『風花』をDVDで見る。あまりにもたくさんの過去を背負い込んでしまってどうにもならなくなった女は、月に見守られながら雪に包まれた闇のなかで自らの命を絶とうとする。極限にいたってしまった彼女が見せる表情に、ココロが根こそぎもっていかれる。女を演じるコイズミ・キョウコは皮膚の質感を感じさせる女優だ。〈膝枕〉が記号的価値をもつフィルムであり、この点について考えてみたくなる。この世を去って短くない時間がたってしまった『翔んだカップル』の監督へ、時期はずれの哀悼の念をそっと送る。

昨日は同僚の某氏と、エイ鰭のてんぷら、ねぎジャコのサラダ、静岡風おでん、だしまきたまご、砂肝のから揚げ……などで、即席の打ち上げを行う。焼酎が美味。

休みって、本当にイイですね……。