冷静と情熱なう。

「拡張子がdocではないので、添付ファイルが読めません。工夫してください」というメールを冷静氏からいただいたので、「世の中的に言うと、ワシが工夫するのではなくて、アナタの方がそのPCでもdocxが読めるようにコンバーターをHPからダウンロードしておくのだと思いますよ」という返答を……しない。情熱氏ではないから。「ご面倒をおかけしました、もう添付ファイルはお送りしないという工夫をいたしますのでご安心ください」という返答も……しない。つまり、なにもしない。

ついでに言うと、情熱氏は「授業+必要な会議」以外の一切をしないでもよいというお墨付きをMr. Presidentから得たので、冷静氏とガチでやりあうような雑務からは遠のいている。「冷静と情熱のあいだ」が可能な限り引き離された状態にあると言ってもよい。これはこれで平穏なのだが、情熱氏がやるはずの仕事を、ほかの3人で負担するはめになったので、これはこれで忙しくなり、優雅に舞ったりサークル活動をしている情熱氏を見ると、われ知らず、視線に殺意がのっかってしまっているように思われる。同時間帯にある同じ授業で、非常勤に40人、おのれに20人の学生を割り振っているのだから、殺意の視線ぐらいは多少許していただけよう。「『職権乱用』という折り目正しい漢字をあてて、この状態を言い表してみるのがバカらしくなるくらい、はしたなさ全開ですね」という発言を……しない。「お好きになさってください、アナタのはしたさは今にはじまったことではありませんでしたね」という発言も……しない。つまり、なにもしない。

エエカゲンニセイ……。