大学病院にて

4日。大学病院に行ってオジを見舞う。末期癌。11階の病室にさしこむ強烈な太陽光は、「いま」という瞬間のたしかさしか保証してくれない。普段はそんなニンゲンではないのだが、別れ際、不意に右手を差し出して握手を求めてしまう。その後は、ココロここにあらず、でございます。

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3日。The Fair Penitentを読了する。

お嬢さんにお菓子をいただいてばかりなので、デパ地下に行ってお菓子を買う。「妙にピンク色のケーキやお菓子が目立つなあ」と思いながら、茶色の地味なお菓子を買って、そのあとで気づく−−「今日はヒナマツリであった……」。茶色を返品してピンク色にするのも面倒なので、もう茶色のままでよいことにする。大切なのは、「お返しをする」という振る舞いであって、「お返しの色」ではない。

帰り道に寄ったスタバで長髪の物理先生に偶然遭遇し、閉店まで話こんでしまう。帰ったら10時30分。そこから手巻き寿司を作ったり、食べたり。となりでは、あたかもシリアルであるかのように、ヒナアラレをスプーンですくって口に注ぎこむ方ありけり。

……。