たおやかさを!

27日。採点。今日はMr.ドーナツの40周年記念日なので、ささやかながらドーナツ3つでそれを祝す。

夜、下に書いたような「情熱」の刃の対象になる。人にはどうしようもなく剥き出しの攻撃性をあらわにしてしまう年頃というものがあるのは承知しているが、惑わざる年をとおりすぎてなおその第一線であろうとするのは、こちらの方がいささか気恥ずかしくなってしまう。たおやかな成熟さとは永遠に語りえないことばなのであろうか。

そんななかBernard Shaw, The Philandererを読了する。

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26日。N大の定期試験2つ。試験終了後に女子2人がにじり寄ってきて「いっしょに写真を1枚」と言われるが、丁重にお断りする。

己が有能だと信じて疑わないものは、自分以外の人物に対して何らかの提案をしようとするとき、われ知らず語調が強くなるため、提案内容の良し悪しはともかく、発言という行為それ自体に不快感を忍び込ませることになる。おまけに、己のなかだけで十全と理解されているためか、そのような人物の提案は往々にして説明不足で、ひとりよがりの印象をあたりに惹起してしまう。そのような提案に対して不同意のことばが洩れるのは論理的に正しい帰結だと思われるものの、好ましからざる返答の気配がかすかにでも漂いはじめようものなら、己の有能さが損なわれたとでも感じるためか、くだんの人物は提案の有効性と正当性を烈火のごとく擁護しにとりかかる−−こうして熱く燃える「情熱」は、フェニックスのように日々炎のなかで生命を新たにしているのだ。いつもはワシのとなりの研究室や教室で行われている再生行事が、今日は第2会議室という場を舞台に行われたわけだが、幸いにして本日の再生は事件性おびるほどの炎をあげることはなかった。ちなみに、相手はもちろん「冷静」氏で、ご想像のとおり、ワシはまたしても「冷静」と「情熱」のあいだ……。

ええかげんにせい……。