皆サンモ御存知ノ……。

23日。大学にて某業務なり。

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22日。テスト3つ+会議1つ+採点1つ=憤怒5つ。

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21日。N大最後の授業。来年はN大で授業をやらないので、ことばの真の意味で「最後の」授業。学生による授業評価コメントが温情あふれるものばかりで、目頭があつくなる(うそ)。学生に小説や映画の話をするとき、ワシは「皆サンモ御存知ノ……」という枕詞をつけるらしく、ある学生が「自分ノ教養ノナサヲ恥ジタ」などと書いてくる。ワシ、嫌ナ奴デスネ、気ヲツケマス。ちなみに英語を教える授業でした。

その後、繁華街に移動し、ある店であるものを見ていると、どこかで見たことがあるような女子が店に入ってくる。女子フィギュア・スケートのオリンピック選手ズズキさんに似ているな、と感じるものの、まさか……と思ってやり過ごす。あの方はご本人だったのだろうか?

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20日。授業プリント作成+会議2つ。

【19日補遺】N大の帰り道、昔よく行った古本屋さんをのぞく。折にふれて訪ねてはみるものの、そのたびにいつも店のシャッターが閉まっていたので、時代の波に押されて店主は廃業に踏み切ったのか、それとも、店主自身の身になにかが生じたのか……などと考えていたところであったが、今回は無事に開店していた。10年前においても店主はオジイサン的風貌をたたえた人物であったが、その風貌にようやく年齢の方が追いついたようで、ある種の調和がその姿から滲み出ていた。店主はもうひとりの客であるオジイサンを相手に思う存分「病気自慢」をしている。もちろん、ワシのような若輩者がそこにことばを差し挟む余地などいささかもなく、静かにツラツラと本を眺めたあと、店をあとにする。ただでさえ数が少ない思い出をまだ失わずにすんで、なんとなく安心する。

Bernard Shaw, Widowers' Housesを読了する。

こんな日々でした……。