Striking a Balance

N大で授業。その後研究室に戻ってから2時間ほどのあいだに事務的メールを10通とばす。調整役とは、各方面にメールを飛ばしつつ情報の集中化をはかる存在であることを身をもって知る。炎たつかのごとく熱く燃えたぎり、汗まみれの面持ちをたたえているのは「情熱」のメールで、それら(つまり、多数のメール)は、ほとんど「意識の流れ」に近いような文章の羅列から構成されているため、初期近代を勉強する者には手にあまるモダニスト的テクストになっている。いっそASUのJoyce研究者に転送し解読をお願いしようかなどと思う。一方、外の冬空にあわせるかのごとく冷たく硬直し、氷の微笑をたたえているのは「冷静」のメールで、それ(つまり、3行でしたためられたたった1つのメール)は、ほとんど「俳句」に近いような断片の羅列から構成されているため、イギリス演劇を勉強する者には呆気にとられるしかない詩的テクストになっている。仕方がないので、両者の体温を損なわないような翻訳散文を用意しメールする。ああ悲しいかな、そのとき「冷静」はもう帰宅の途についているぅ〜。

Any problems?……。