木のなかから登場

午前中に会議1つ。なんとなく調子がはずれる。

John Dryden, King Arthurを読了する。Kentが舞台のA Dramatic Operaなり。

King Arthur(Briton人)とOswald(Saxon人。King of Kent, a Saxon and a Heathen)の戦いに、Emmelineという女性(はじめ盲目だが魔法によって視力を得る)の争奪戦がからみ、さらに、Arthurを守護するMerlin(a famous Inchanter)とPhilidel(an Airy Spirit)が一方にいて、Oswaldを途中まで守護するOsmond(a Saxon Magician, and a Heathen)とGrimbald(an Earthy Spirit)がもう一方にいる。こうしてみるとコントラストは明確。そして、基本的にブリテン礼讃。1691年の上演なので、"But Foreign Kings, Adopted here, / Their Crowns at Home despise." (V. ii. 209-10)なんていうことばが唄のなかにあるが。

Siren、Silvanus、偽Emmelineが登場してArthurを誘惑する魔法の森の場面がオモロイ。とりわけ偽Emmelineが木のなかから登場してくるところがよい。

曲者はOsmondで、途中でEmmelineを自らのものにしようとしてOswaldを幽閉するが、当のEmmelineにブサイクぶりをこっぴどく叩かれ、挙句のはてには、Arthurが攻め入ってきたためにOswaldの助力を再度あおがずにはいられなくなるものの、両者の戦いが収束に向かってしまうので、結局ひとりお縄を頂戴することになる。Villain残念。

また雨が降る……。