Qなど

12月22日。息子氏を田舎の家に連れていく。クリスマス・パーティーだったのだが、ケーキのうえのイチゴをたいらげ、プレゼントをいただくと、息子氏はそうそうにクリスマス・モードから脱して、味付け海苔や卵焼きを食べはじめる……。

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12月7日。一年に一度しか会わない先生のところに行く。今年も先生は某ジャズ・ミュージシャンに似ていた。その後、大学に移動して補講をこなす。その後、別の大学に移動して、比較文学支部大会のシンポジウムを拝聴する。残念ながら、前半部分しか聞けなかったが、旧知の先生方のお姿を久方ぶりに拝見できてよかった。事務局の先生は大忙しという感じだったので、「ご苦労さまです」とココロのなかでつぶやいておいた。

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12月1日。『Q』@東京芸術劇場。本人確認は鬱陶しい。それはさておき、「どうしてこんなにも退屈に感じてしまうのだろう」と思いながら芝居の大半を見ていたのだが、最後に松が手紙を読む場面でいささか救われる。「名をすてる」ということを「無名戦士」にアクロバティックに連結させていく展開に不都合は感じないのだが、「〇〇〇なのです……」的なセリフを介入させて芝居を動かしていくそのやり方に多少の退屈を感じてしまうのでしょうかね。それにしても、スタンディング・オベーションでカーテン・コールを4回もやるような内容ではなかったと思うぞ。そして、だれもが感じたように、音楽の選択は間違っている。広瀬はこれが初舞台らしいが、舞台上のふるまいから、とても頭の良い方のようにお見受けした。野田を模倣しているのか、あるいは、野田にそう演出されているか、羽野の演技は野田のものに接近しすぎていたように思う。

 

よいお年を……。