稼業雑感

21日。今日は寄り道せずに研究室に行く。なぜなら、すぐに雨音が聞こえてきそうだったから。傘を開きたくないという以外にさしたる理由などない。

『図像探偵』を読了する。吉田初三郎の「鳥瞰図」に再会し、顔がほころぶ。が、ほころんだ顔が夕方の授業で硬直する。

ぱぱぱ……。

* * *

20日。午前中スタバでCongreve, Love for Loveを読了し、後輩と待ち合わせてパスタを食べる。大学でニンゲンとして認知してもらうためには事務仕事ができないとダメ、というのが本日の結論なり。その後、授業1つと会議1つをこなす。

ははは……。

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19日。研究室でCongreve, Love for Loveを第4幕の終わりまで読む。その後、同僚とコーヒーを飲み、荒俣宏『図像探偵−−眼で解く推理博覧会』(光文社文庫,1992)とマキシーン・ホン・キングストン『チャイナタウンの女武者』(晶文社,1978)を購入する。後者は大学院時代にアメリカ人の先生に教わった小説。100円という値段に多少の懐かしさが後押しして購入を決定する。

異なる星に住まう者がこの世でひきおこす齟齬の振る舞いについて多くをつぶやいてみた書物『ゴダール革命』を読了する。

ううう……。

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18日。研究室で約100人分の練習問題を採点する。hisとhasとthisの差異が成立しない空間が存在する、ということはすでに証明済みの現象でしょうか。ここではhearとhereの差異もしばしば消滅してしまう、ということはご存知でしょうか。このような発見をしたとき、赤ペンを握る右手が徒労を感じてわれ知らずふるえる、ということだけはご理解いただけるのではないでしょうか。ワシの忍耐は夏を迎えいれることができるのでしょうか……教えてくださいスナフキン先生。

その後、Congreve, Love for Loveを第3幕の終わりまで読む。そして、蓮實重彦ゴダール革命』(筑摩書房,2005)を古書で買う。

あああ……。